竹取り 2回目

今期2回目の竹取りです。

昨年と異なり今年は今のところ良い天候に恵まれており、作業が捗ります。

 

今回の収穫です。

前回よりも採れました。

しかしこのブログの読者の方々の中には、あれだけ竹がいっぱい生えているのにどうしてこれしか収穫して帰らないのか疑問に思う人もいるかもしれません。

実は、竹矢に使用できる竹(矢篠)には条件があります。

・当たり前ですが、虫食いや異様な湾曲・節の膨らみがないこと。

・約1メートルの長さの中に節が4つあること。

・直径が約8mm~10mmであること。

・おおよそ3年ものであること。これは、製品になった時の重量や箆張り(矢のしなり具合)に関係があります。

 

下の写真は、まだ生えてきたばかりの新しい竹です。枝が出てきておらず、白い皮をかぶっています。

次の写真は、わずかに年を取ったものです。見づらいですが、枝が伸び始めています。このあたりまでの竹は、実際手で触ってみると腰がなく柔らかいです。

次はこうなります。

本体から生えた枝からさらに小枝が伸びてきています。白い皮も減りつつあります。

 

こうした条件に合うものを探し回っていると、意外と良質な竹は集まらないものです。

竹取り 1回目

先日、今期初めての竹取りに行ってきました。

山の木々は紅葉していてとても綺麗でした。

 

昨年訪れた場所だったのですが、丸一年経つとやはり多少荒れていますのでまずは山掃除…

斜めに生えている竹や雑木を切って先へ進みます。

収穫量は少なめでした。次回につながるよう掃除しつつの竹取なので、思うような量は取れません。

昨年度もそうだったのですが、年初の竹取りでは足がつります。今年は芍薬甘草湯という漢方薬を飲んだら楽になりましたが…足元が悪い竹藪で作業をするのは足腰にこたえます。

竹矢製作 続き②

先日製作していた竹矢の続きですが…

ペーパーをかけて表面を磨いた後の写真です。ツヤがでてきました。

この後、特殊な重りを入れて4本のバランスを揃えていきます。

4本ともほぼ同じ重さになりました。矢尻側・筈側の両方に重りを入れるため、重量だけでなく重心位置もほぼ揃っています。

その後、しばらく置いてから再度矯め直しをして、表面をコーティングします。

これで篦はひとまず完成です。

この後、筈入れや羽付け・矧糸巻き等をして商品となります。

竹矢製作 続き①

先日10本目に突入した竹矢製作ですが、下の写真の白っぽい竹がその10本目です。これから歪んだ部分を真っすぐにし(矯め)、皮を削り軽くしていきます。

 

順調に進みました。一番左の矢の中心付近が少し茶色くなっていますが、火入れがすでに始まっています。

 

火入れとは、炭火で竹の表面を焦がしつつ同時に歪みを直してまっすぐな矢にする工程です。熱を加えると竹生来の曲がりが出てきますが、熱いうちに矯め木と呼ばれる道具で竹をコネコネ矯めてクセを取っていきます。

 

下の写真は火入れを始める前です。

 

少しずつ焦がしていきます。

 

もう少し

 

完了です。

 

この後、数種類のサンドペーパーで軽く表面をならしてこの工程は完了です。