竹矢製作 続き②

先日製作していた竹矢の続きですが…

ペーパーをかけて表面を磨いた後の写真です。ツヤがでてきました。

この後、特殊な重りを入れて4本のバランスを揃えていきます。

4本ともほぼ同じ重さになりました。矢尻側・筈側の両方に重りを入れるため、重量だけでなく重心位置もほぼ揃っています。

その後、しばらく置いてから再度矯め直しをして、表面をコーティングします。

これで篦はひとまず完成です。

この後、筈入れや羽付け・矧糸巻き等をして商品となります。

竹矢製作 続き①

先日10本目に突入した竹矢製作ですが、下の写真の白っぽい竹がその10本目です。これから歪んだ部分を真っすぐにし(矯め)、皮を削り軽くしていきます。

 

順調に進みました。一番左の矢の中心付近が少し茶色くなっていますが、火入れがすでに始まっています。

 

火入れとは、炭火で竹の表面を焦がしつつ同時に歪みを直してまっすぐな矢にする工程です。熱を加えると竹生来の曲がりが出てきますが、熱いうちに矯め木と呼ばれる道具で竹をコネコネ矯めてクセを取っていきます。

 

下の写真は火入れを始める前です。

 

少しずつ焦がしていきます。

 

もう少し

 

完了です。

 

この後、数種類のサンドペーパーで軽く表面をならしてこの工程は完了です。

なんでこんなに…

 

今回製作している竹矢は四ツ矢なのですが、まず火入れの段階に達する前の時点で途中で竹が折れたり虫食いの穴があったり、消えないキズが削るうちに露見したりして3本がダメになりました。

その後、火入れの段階になり、順調に一本目から最後の4本目まで来ました。4本目の最後の部分を焦がしている時、パキッという音がして羽中節が折れました。

これまでの苦労が水の泡です。またもう一本出してきて、矯めるところからやり直しです。

この四ツ矢を作るのに合計8本も使ったことになります。自然に生えている物を使っているのである程度は仕方ないことなのですが、ここまでうまくいかないと心が折れそうになります。

 

…9本目 矯め、表皮削り、火入れまで来たところで下の写真の赤丸の中に見えるヘコミができてしまいました。

これから10本目に突入です…

矯め(ため)

上塗り(コーティング)をする前に矯め直しをしているところです。

同じ矢をいくつかの工程に分けて何度も矯正することでクセが取れてまっすぐな矢になっていきます。